NHKと米MIT Media Labは,テレビ番組や映画などの一つの映像を何百個もの大量の動画に時分割し,すべての動画を同時に再生する新しい映像表現技術 “8K Time into Space”を開発した(紹介ページ)。
これは,長時間の番組をたくさんの短い動画に区切り,8Kディスプレー上に並べて同時に再生することで,全体としてどのような番組かが一目で分かるというもの。これにより,大量の映像コンテンツを効率的に見ることができるという。
ハイビジョンの16倍の解像度を持つ8Kは高精細で一覧性が高いため,たくさんの動画を並べても一つ一つの動画の細かい部分までもはっきりと見ることができる。
今回,静止画を連続表示して動画として見せるしくみと再生処理を軽くする技術を開発したことにより,映像の長さや分割する数に関わらず15fps以上の速度でスムーズに再生できるようになった。
また,8Kにタッチインターフェースを導入することにより,簡単なタッチ操作だけで番組全体と一部のシーンを自由に行き来しながら番組を楽しむ新しい視聴スタイルを実現する。
この技術はあらゆる映像に対応できる上,Webアプリケーションとして実現している。汎用性が高く,デジタルサイネージや防犯システムなど様々な応用が期待できるとしている。