千葉大ら,紫外線から植物を守る遺伝子と物質を同定

千葉大学は,独マックス・プランク植物分子生理学研究所との共同研究により,有害な紫外線から植物の花を守る作用のある新規のフラボノイド類をモデル植物シロイヌナズナから単離同定した(ニュースリリース)。

さらに,このフラボノイドを生合成するために必要な遺伝子を同定し,このフラボノイドと生合成遺伝子は,強い紫外線があたる地域に生息する自然変異体にだけ見いだされることを明らかにした。

この生合成遺伝子と似た配列の遺伝子は他のアブラナ科植物ゲノムにも見いだされ,アブラナ科植物の紫外線に対する適応進化について詳細な研究が期待されるという。

このように異なる自然変異体に特徴的に紫外線ストレスと相関して蓄積される防御機能を有するフラボノイド類とその生合成遺伝子が解明されたのは初めてだという。

これは,アブラナ科植物が有害な紫外線に対して適応進化してきた事が示唆されるもので,紫外線に対する防御機能の進化について詳細な研究が期待されるとしている。

関連記事「九大,植物の核の移動メカニズムを解明

キーワード:

関連記事

  • 植物と光の関係、光合成から次世代植物工場へ

    5月4日は「みどりの日」ー自然に親しみ、その恩恵に感謝する日として、植物や環境について考える機会でもある。植物の成長を支えているものの一つが「光」である。太陽光を受けた植物は、光合成によって二酸化炭素と水から糖やデンプン…

    2026.05.04
  • 阪大など、藻類の新たな光利用の仕組みをクライオ電子顕微鏡で解明

    大阪大学、大阪公立大学、チェコ  南ボヘミア大学、伊 ピサ大学は、クライオ電子顕微鏡法により真正眼点藻Trachydiscus minutusの光合成アンテナrVCPの立体構造を2.4Åの高分解能で解明した(ニ…

    2026.03.03
  • 農研機構、市販の装置で葉の光合成速度を高速・高精度に推定する手法を開発

    農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、市販の軽量・小型装置による測定と数理モデルを組み合わせ、葉の光合成速度を高速かつ高精度に推定する手法を開発した(ニュースリリース)。 光合成速度の測定は約100年前から始まり…

    2026.02.27
  • 京大など、藻類の光合成ターボエンジンを制御する「ブレーキ」を発見

    京都大学、理化学研究所、京都女子大学は、光合成におけるCO2濃縮メカニズムを、不要な時に抑制する「ブレーキ役」のタンパク質「CBP1」を発見した(ニュースリリース)。 水中の微細藻類は、「CO2濃縮機構(CCM)」という…

    2026.02.19
  • 東大など、サンゴ白化の異なるメカニズムを発見

    東京大学と神戸大学は、造礁サンゴであるウスエダミドリイシを用いた共同実験から、高温による白化と栄養不足による白化では、共生藻の光合成との関係が大きく異なることを確認した(ニュースリリース)。 サンゴ礁は、多くの海洋生物に…

    2026.01.05

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア