ソニーの欧州法人であるSony Europe Ltd.(ソニー・ヨーロッパ)は,手術室向けの映像管理ソフトウェアの開発を手掛ける世界有数の医療映像ソリューションプロバイダーである,eSATURNUS NV(以下,eSATURNUS社)を買収したと発表した(ニュースリリース)。
eSATURNUS社は,手術室にある内視鏡やカメラなど様々な機器からの映像信号を,IPネットワークを通じて信号処理するとともに制御,記録し,さらには複数の映像ソースと医療用情報などを組み合わせた画面生成ならびに管理を行うソフトウェアを有している。
同社は,手術室ワークフローへの深いノウハウをもとに,同ソフトウェアなどをIP医療映像ソリューションとして展開しており,既に欧州を中心に300以上の手術室へ導入している。
ソニーは,強みとするイメージング技術を生かした医療用カメラやレコーダー,モニター,プリンターなど様々な医療用映像機器を展開している。今回の買収により,同社のイメージング技術にIPネットワークを活用したユニークな映像管理ソフトウェア技術やソリューションノウハウ,知的財産権が加わる。
これにより今後,医療用映像機器と映像の統合管理を含めた手術室内外へのIPトータル映像ソリューションの開発と提供を推進する。これにより手術室内外へのソリューションビジネスの拡大を目指す。
このビジネスは,まずは欧州から開始し,将来的には全世界へのビジネス展開も視野に入れていく。また,この取引がソニーの2016年度連結業績に与える影響は軽微だとしている。