SEMI,2015/2016年の半導体製造装置関連市場を予測

左から ㈱ディスコ代表取締役社長 関家一馬氏,SEMI国際副部長 ジョナサン・デービス氏,SEMIジャパン代表 中村修氏,米国大使館商務官 エリック・キッシュ氏

 

SEMIジャパンは,半導体製造装置関連展示会「SEMICON Japan」(12月16日~19日,東京ビッグサイト)の開催にあたり記者会見を行ない,2015年末の半導体製造装置市場予測を発表した(ニュースリリース)。

それによると,2015年の半導体製造装置(新品)販売額は,前年比0.6%減の373億ドルと予測。2016年はわずかながらプラス成長に転じ,1.4%増となると見込んだ。

半導体製造装置の中で,金額では最大のセグメントとなるウェーハプロセス処理装置市場は,2015年は0.7%増の295億ドルに成長すると予測。ファブ設備,マスク/レチクル,ウェーハ製造装置を含む「その他の前工程装置」は,2015年に20.6%成長する。

一方,組み立ておよびパッケージング装置市場は16.4%減の26億ドル,またテスト装置は7.4%減の33億ドルと,それぞれ2015年は減少することを予測している。

台湾,韓国,北米が,2015年も最大市場となるが,日本における投資額も北米市場に接近している。予測では,欧州市場が2016年に前年比63.1%の成長をし,34億ドルに達する。2015年の13%の縮小の後,GLOBALFOUNDRIES,Infineon,Intel,STMicroelectronicsがファブの装置支出を大幅に増加することが予測され,2016年の急成長につながるという。

東南アジアを主とする「その他地域」での販売額は,25.7%増の25億ドルに達する。中国市場は,9.1%増の53億ドル,北米市場は6.1%増の59億ドルをそれぞれ予測した。日本,韓国,台湾の装置市場は,いずれも2016年に縮小することを予測した。

2016年の装置市場は3D NANDとMPUがけん引して1~2%増,生産能力は低成長になるとした。傾向としては,サプライヤーにおいて一定の統廃合進んだことから,従来型の生産能力の拡大が行なわれるのではなく,20~28nmのような先端テクノロジーへの投資が進むとしている。


前工程材料市場

パッケージ材料市場

材料市場ではウエハー出荷面積が2~3%成長し,前工程材料は45億ドル,パッケージ材料は200億ドルに拡大する。パッケージは中国が最大の市場であるため,4%と最も大きい市場の拡大が期待できる。

サイズ別ウエハー出荷面積
ウエハーサイズ別投資

注目されるのは200mmウエハー装置市場で,IoTによるセンサーやアナログデバイス,パワー半導体,MEMSといった需要が後押しし,既にレガシーとなっている200mm装置の延命に繋がっているという。また,新たな設備投資も行なわれ,ウエハー出荷面積では2~3%の伸びがあるという。

300mm装置はFLASH,特に3D NANDが市場を引っ張るとしており,設備の拡張および新規計画の広範な投資は2018年まで予測されるという。