古河電気工業は,次世代の石英系光導路(PLC)のチップサイズを従来品比で1/10以下に小型化することに成功した。これにより,回路の高密度集積化が可能になるとしている。
通信分野ではスマートフォンや動画配信,各種ソーシャルネットワークなどのコンテンツの普及に伴い,通信トラフィックが爆発的に増加している。これに対応するため,超高速・大容量伝送を可能にするデジタルコヒーレント方式の導入が加速しているが,そのための光部品や端末機器の提供が求められている。一方で,光デバイスの小型化や高機能化,低コスト化が要求され,これを満たすための技術開発が進んでいる。
今回同社が開発したPLCは,石英系ガラスの組成を変更することで,コアとクラッドの比屈折率差を大幅に高めた超高屈折PLC技術を開発。具体的には,従来のPLCのコア部に添加しているGeO2を,屈折率が大きいZrO2に変更して添加し,これにより5%以上の比屈折率差のPLCを実現した。
今後はこの超高屈折PLC技術を実際の光デバイスに適用する開発を行なうとしており,モジュール化を含めた実証実験を進めるとともに,さらなる品質向上を図る考え。
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