この3月6日に大阪大学未来戦略機構シンポジウム「Opt Osaka 2014 in Tokyo」が開催される。これに先立ち,2月14日に大阪大学は都内で記者会見に臨んだ。
大阪大学がこうしたシンポジウムを東京で開催するのは初めてという。これについて,光科学センター長の兒玉了祐氏は「地元大阪で開催するのと,東京で開催するのとでは情報の広がり方が違う」としたうえで,「地方の大学が取り組む研究を東京から発信する,そのハシリになれば良いと考えている」と,今回のシンポジウム開催の意義の一つとして述べた。
大阪大学は平野俊夫総長を機構長とする「未来戦略機構」を2011年に発足させ,長期的な視野に立った部局横断的な教育・研究に取り組んでいる。この機構は第一部門「超域イノベーション博士課程プログラム」,第二部門「生体統御ネットワーク医学教育プログラム」,第三部門「インタラクティブ物質科学・カデットプログラム」,第四部門「ヒューマンウェアイノベーション博士課程プログラム」,第五部門「未来共生イノベーター博士課程プログラム」の5つの教育部門と,第六部門「創薬基盤科学研究部門」,第七部門「認知脳システム学研究部門」,第8部門「光量子科学研究部門」の3つの研究部門で構成されている。
今回のシンポジウムは,このうちの「光量子科学研究部門」に焦点を絞って開催するもので,光科学に関連する110の研究室・グループの研究内容を紹介する。企業からの関心も高く,既にシンポジウムには多数の参加申込みがあるという。ポスターセッション形式で行なわれる光科学研究の発表は一つの目玉となりそうだ。
また,当日は主催者を代表して,平野大阪大学総長が登壇。さらに,文部科学省・文部科学事務次官の山中伸一氏,日本学術会議・会長の大西隆氏,内閣府総合科学技術会議・議員の久間和生氏が来賓として招待されている。
講演会では,「光量子科学における連携研究とシナジー」をテーマに,同研究部門長で,光科学センター長の兒玉了祐氏が,「ナノフォトニクスとイノベーション創出」をテーマに,フォトニクスセンター長の河田聡氏が,「レーザー科学と共同利用・共同研究拠点」をテーマに,レーザーエネルギー学研究センター長の疇地宏氏が,それぞれ光科学における様々な連携事業や研究動向を紹介する。
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