ビッグデータとデータセンタが促進し,2018年に光インターコネクト市場は22億ドルに成長すると予測

米国調査会社CIR社は調査レポー「光インターコネクト市場と技術予測 2012-2020年:第1巻 ボードトゥボードとラックベース-Revenue Opportunities for Optical Interconnects: Market and Technology Forecast  2013-2020  Vol. I Board-to-Board and Rack-Based」をまとめた。

それによると,ラックベースとボードトゥボード(ボード付き)のインターコネクトの市場は,今年の11億ドルから2018年には22億ドルに成長すると予測している。市場はその後も安定的であるだろうと見ている。

データセンタでの光ファイバの利用を促進する要因は,一般的にはプロセッサの高速化,銅線ケーブルの膨満,ビデオ利用の増加などがあげられる。しかしこの調査レポートでは,今後1,2年のデータセンタでの光インターコネクトを促進するそれ以外の要因を2つあげている。

ひとつはビッグデータで,それに伴いラック毎に100単位のCPUを何千と必要とするコンピュータが登場し,大規模なデータセンタでの一般的なビジネスとなることによるものとしている。これらのコンピュータ環境での高速な光インターコネクトは,相互接続のボトルネックを避けるために必須となっている。

一方,環境問題に対応する法規制の動向によって,エネルギーコストが高騰するために電力消費の問題はますます重要になってきている。大規模なデータセンタは約18万世帯の電力消費に匹敵するという説もある。そのため,銅線に代わって低消費電力の光インターコネクトを使用することは,グリーン(環境にやさしい)データセンタを実現するために必要ということになる。このため,光インターコネクトへの移行は,直接的な電力消費量の削減のみならず,データセンタのエアコンの必要性の削減にもつながる。