島津製作所,高速液体クロマトグラフ質量分析計関連3製品を発売

島津製作所は,法医学・法中毒学分野で分析事例の多い106化合物を同社高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)によって簡便に一斉分析できる「LC/MS/MS 薬毒物迅速スクリーニングシステム」および,脂質メディエーター(生理活性をもつ脂質の総称)関連物質130成分を一斉分析することを可能にした「LC/MS/MSメソッドパッケージ 脂質メディエーター」,メタボローム解析(メタボロミクス)を支援する「LC/MS/MSメソッドパッケージ 一次代謝物」の3製品を発売する。

「LC/MS/MS 薬毒物迅速スクリーニングシステム」は,標準物質不要で106化合物の一斉分析が可能。またQuEChERS法をベースとした新規前処理法を採用し,サンプル処理の経験が少ないユーザでも幅広い物性を持つ登録薬物を安定して回収することができる。さらに,サンプル登録から測定,レポート作成までを完全自動化した。

「LC/MS/MSメソッドパッケージ 脂質メディエーター」は,脂質メディエーター関連物質130成分の一斉分析が可能で,UFMS技術が幅広い化合物群をカバーする。一斉分析法に登録された化合物の内訳は,アラキドン酸由来の79成分,EPA由来の12成分、,HA由来の11成分,エタノールアミド類9成分,その他の脂肪酸由来19成分。これら130成分を物性ごとに13種類のグループに分割し,それぞれのグループに対して内部標準試料を選定している。

「LC/MS/MSメソッドパッケージ 一次代謝物」は,MSの測定条件,LCの分離条件,および各化合物の保持時間が登録されたメソッドファイルとレポートファイルが添付されているので,複雑な条件設定は必要なく,試薬の調製をするだけでスムーズに分析業務が開始できる。また,イオンペア試薬を加えた移動相を用いることによって,ライフサイエンス分野のメタボローム解析において重要となる代謝物の全55成分を対象として,20分での高速多成分一斉分析を可能にした。さらに,生体組織から組織抽出物を調整する前処理法を提供する。

「LC/MS/MS 薬毒物迅速スクリーニングシステム」について詳しくはこちら。

「LC/MS/MSメソッドパッケージ 脂質メディエーター」について詳しくはこちら。

「LC/MS/MSメソッドパッケージ 一次代謝物」について詳しくはこちら。