DNP,明所でも鮮明な映像を表示する透明スクリーンを開発

大日本印刷(DNP)は,従来製品より輝度と透明度を大きく向上させ,明るい場所でも空中に鮮やかな映像が浮かび上がるような演出ができる,新たなフロントプロジェクター用透明スクリーンを開発した(ニュースリリース)。

同社が2013年3月より提供している透明スクリーンは,透明なフィルム上に光を透過する部分と光を拡散する部分を交互に配置し,このフィルムを透明なガラスやアクリル板に貼ることで,背景が見える状態で,プロジェクターの映像を空中に浮いているように表示できる。

しかし,映像をよりクリアに,より鮮やかに表示するには,スクリーン内で光を拡散する部分を多くする必要があり,映像の輝度を高めるとスクリーンの透明性が損なわれ,逆に透明性を高めるとクリアで鮮やかな映像表示が困難になるという課題があった。

今回同社は,独自開発した特殊な光学レンズをスクリーンに用いることにより,透明性を向上させるとともに,効率よく視聴者側に光を向ける技術の開発に成功し,これまでは困難であった明るい場所でも,より鮮明に空中に映像が浮かび上がるような演出が可能となった。これにより,高い透明性が求められる箇所,照明の位置などを気にすることなく,より自由な設置場所を選択することが出来る。

主な仕様は,従来の透明スクリーンのヘイズ(フィルムの透明性に関する指標で濁度を表す)が16.5%だったのに対し,新商品の透明スクリーンは0.9%,輝度(明るさ3300 lmのプロジェクターを用い,40インチサイズを投影した場合の正面輝度)は,従来品の600cd/m2に対し,新商品は700cd/m2となる。

従来のスクリーンは透明性が低いため用途が限定され,より透明な製品が求められていたが,今回の開発により透明性を大きく向上させ,明るさや透明性が求められる店舗のショッピングウィンドウやショールーム,工場の見学通路,イベント会場や車載用途などさまざまな場所に自由に設置することで,効果的なプロモーションなどを行なうことができる。

また,市販の各種短焦点プロジェクターに対応しており,場所に合わせた省スペースでの設置が可能。さらに,基本の画面サイズは40インチと80インチの2種類があり,ニーズにあわせてタイリングによる大型化も可能となる。

同社は,公共施設や店舗,企業のショールーム,イベント会場などでの利用に向けて本製品を販売するとともに,空間デザインや映像の作成・配信などを組み合わせたトータルなソリューションとして,さまざまなサービスを提供し,2021年度に年間7億円の売上を目指すとしている。

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