スマートフォンとタブレットPCの需要が好調だ。米国調査会社IDCによると,スマートフォン市場に関しては2012年が7億2,250万台だったが,2013年には前年比32.7%の9億5,880万台になる見通しだとしている。
一方,タブレットPC市場は2012年が1億4,450万台だったが,2013年には2億2,930万台になる見込み,さらに2015年にはノートPCの出荷台数を超えるまでに成長すると予測されている。
こうした状況の中,両者に対応する電子デバイスやプリント基板など組込み部品の生産も堅調に推移している。そこで期待されているのが,製造設備の需要増だ。
スマートフォンやタブレットPCの製品サイクルは早く,搭載される部品なども新たな設計・製造技術が投入されるケースも少なくないため,生産設備の増強が進むと考えられるからだ。
スマートフォンやタブレットPCの普及で,電子デバイスやプリント基板は微細化の要求が高く,従来の工法では対応が難しくなってきているとあって,現在レーザによる生産プロセスが主流となっている。
その一つとして,微細孔(ビア)用レーザ加工機がある。同市場は95年頃に立ち上がり,モバイル機器向けプリント基板の高密度実装技術の進展とともに普及してきたが,スマートフォンとタブレットPCの登場がさらに需要増を後押している状況にある。
そこで,ビア用レーザ加工機の市場の現状と,主要メーカに見る開発動向に迫ってみたい。