赤外光検出器および画像化システム市場
2020年には71億8400万ドルの規模に

6. 結論

赤外光検出器,画像化システムの軍事向け応用における課題と将来的な発展は以下の通りである。
・広く普及している旧世代技術と互換性の確保
・武装化敵対勢力への適切な対処,減損数の縮小を目的とする長距離化対応

・軍事目標の区別,許容される付随的被害の非対称性への対処

デュアルバンド機能がこうした課題へのソリューションとなる可能性は高い。複数の帯域間のスイッチングは様々なアプリケーション,シナリオにおいて利点となる。異なる波長を組み合わせることで,検出対象,検出可能な範囲が広がるためである。このような理由から,デュアルバンド対応に一定の需要があることは明らかであるが,普及のためには価格がハードルとなるだろう。

冷却型センサー,カメラの主な用途は今後も軍事向けである。軍事支出の削減や,非冷却型機器の性能向上により,冷却型センサー,カメラには常に進化が求められている。

全体的な軍事費は減少してゆくものの,より洗練されたISR(情報・監視・偵察)へのニーズなどから,赤外光検出器,画像化システムへの支出自体は今後増加すると見られている。特に中東,アジアにおいて成長が期待されている。

ツネオカ リエ

株式会社グローバルインフォメーション
マーケティング部 部長

(月刊OPTRONICS 2016年7月号掲載)

このレポートは,㈱グローバルインフォメーションが扱う各国の市場調査会社の報告書をもとに執筆したものです。豊富な資料を揃えていますので,より詳細なデータや関連データだけでなく,その他にもお探しのデータがある場合,同社までお問い合わせください。
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