鴫原正義
近年の文房具類はパーソナル化が進む中で,いろいろな機能を持った便利なものが豊富に出回っています。今回はその中からアイデアの発想や市場競争の面で面白そうな修正液の流れをたどってみました。
修正液を英語では“Correcting Fluid”,米国では“Whiteout”とも言うことがあるそうです。この修正液は,第二次大戦後間もない1951 年に米国の銀行(Texas Bank Trust)で秘書をしていたベット・ネスミス・グラハム(1924 ~ 1980)が考え出したものです。
彼女は元々画家志望で絵画に興味を持っていたのですが,個人的な理由から秘書の仕事をしていました。当時の秘書業務はタイプ打ちの業務が多く,その作業は現在のようなパソコンでの作業とは違い,間違えると最初から打ち直しが必要でした。
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