(情報の真偽評価)
提供する情報の正しさを主張するためには根拠が必要です。その根拠が事実であったり,事例であったりすると,正しいことの主張は基本的にやり易いですし,聞いている側にとっても納得し易くなります。
つまり,相当特殊な事態を想定しない限り,事実を根拠とする情報は,伝えられた情報が真であることは確実です。また,事実が根拠になっていない場合でも,事例が示されていれば,やはり信頼性は高いといえます。
また,根拠として提示される事例の数が多い方が信頼性も高くなります。事例が一つだけしか示されなかったり,結構古い事例や外国の事例しか示されなかった場合は,信頼性もそこそこといった感じになります。
(事実・事例・根拠・論拠)
先輩にインタビュー調査の結果報告をしていた時,情報の確かさは「事実・事例・根拠・論拠の順で弱くなる」と言われたことがあります。聞いた瞬間に「事実と事例,根拠と論拠の違いは何でしょうか」といった疑問を持ちましたが,聞くのは遠慮しました。
ある製品の市場シェアを調査するような場合には先輩の主張も正しいかもしれませんが,人々の見解や感想を調査する場合には,そう単純に割り切れないと思います。個人的に担当することが多かった,技術予測のような場合も同じだと思います。
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