テラヘルツドップラ測定に基づく非接触心拍計測の試み

1. はじめに

心拍は人のバイタルサインの中でも最も基本的なものである。日常動作中や就寝中,あるいはスポーツ中などにおける心拍の変動を,特別な装具を身に着けることなく非接触に計測できれば,ヘルスモニタリングやトレーニングの評価などにおいて貴重なデータを提供できると考えられる。これまでに,マイクロ波や光を用いて心拍に伴う胸部の微小変位を非接触で計測する技術が存在している。

しかし,マイクロ波の波長はcmオーダと長いため,反射位相を計測しても聴診器のように心臓の詳細な動きを反映した情報が得られるわけではなく,心拍レートを推定するといった用途に留まっている。一方,光を用いると分解能は高まるものの,衣服で容易に遮蔽されるため,露出した皮膚を直接計測することが必要となる。

   続きを読む   


この続きをお読みになりたい方は
以下のバナー下フォームからログイン・または登録をお願いします。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  

    新規読者登録フォーム

    同じカテゴリの連載記事

    • 化学気相成長による軽元素系無機蛍光体の薄膜プロセス (国研)産業技術総合研究所 且井 宏和 2021年04月15日
    • 金属微細構造作製技術とプラズモニクス応用 静岡大学 小野 篤史 2021年03月10日
    • Mie共鳴により発色するナノ粒子カラーインクの創製 神戸大学 杉本 泰 2021年02月03日
    • 自然な光を用いる瞬間カラー多重ホログラフィーと蛍光顕微鏡応用 (国研)情報通信研究機構 田原 樹 2020年12月01日
    • 高解像蓄光イメージングを可能にする高輝度長寿命室温りん光分子 電気通信大学 平田 修造 2020年11月09日
    • ガラス構造設計に基づく光機能ガラスの開発 (国研)産業技術総合研究所 篠崎 健二 2020年10月02日
    • 印刷技術を用いたナノフォトニクスデバイス作製と高感度バイオセンサ開発 大阪府立大学 遠藤達郎 2020年09月01日
    • 電子状態計測で挑むEUV露光光源用プラズマの最適設計 北海道大学 富田健太郎 2020年08月07日