パイフォトニクスは,豊田合成を引受先とする第三者割当増資を実施し,資金調達を完了したと発表した(ニュースリリース)。
今回シリーズC投資ラウンドを通じて,さらなる成長を目指して,次のような取り組みを進めていくという。
同社は,2017年10月に本社「ホロライトビル」開設以来,光パターン形成LED照明「ホロライト・シリーズ」の開発を中心に事業を展開してきた。2020年には,ホロライトビル3階に研究開発用ラボスペースを新設し,さらなる製品ラインナップの拡充に取り組んでいる。
今回,同社の技術開発体制が刷新され,新しい技術部長が上場企業で培った製品開発力,プロジェクト管理能力,組織マネジメント手法を活かし,組織的かつ戦略的に新製品開発を行なう体制へ進化していくとしている。
同社は,今後,営業人材の採用を強化することで,従来の展示会出展と問合せ対応を中心とする守りの営業形態から,既存顧客への深耕営業や,製品の技術的優位性を前面に出した差別化提案を中心とする攻めの営業形態へと改革を進めていくという。
また,2022年の米国での展示会出展をきっかけに,米国鉄鋼業界を中心にクレーン用安全照明の販売実績が増加しており,全世界を対象としたグローバル市場開拓を開始している。さらに,各国で開催される展示会に積極的に参加し,現地ユーザーのニーズを的確に把握した上で,効率的に開発現場へフィードバックすることにより製品開発を促進している。これにより,事業成長スピードを加速させ,経営基盤を一層盤石なものにしていくとしている。
さらに今回の資金調達を契機として,調達先である豊田合成との連携体制を強化し,両社の技術的リソースやノウハウを融合させることで,新規ビジネスの創出や既存ビジネスの拡大を目指す。豊田合成の海外拠点への製品導入検討を出発点として,他社への導入展開や新たな販路開拓を積極的に進めていくという。
この取り組みを通じ,同社製品の技術的優位性をより広範な市場で発揮し,海外ビジネスの可能性を大きく広げることを目指す。この取り組みを通じ,パートナーシップをより一層強化し,国内外における事業拡大や技術革新を促進していく。また,グローバルな市場競争力を高めるとともに,両社の持続的な成長を実現するために協力を深めていくとしている。
この資金調達により,同社は長期的な視点での企業価値向上を目指していく。積極的な海外事業展開を行ない,光パターン形成LED照明「ホロライト・シリーズ」のグローバル事業の拡大を加速し,2026年9月期に名古屋証券取引所への株式上場,2028年9月期に東京証券取引所への株式上場を目指すという。