弘前大学と山形大学は,「無色透明かつX線を遮蔽できる複合材料」を世界で初めて開発した(ニュースリリース)。
この複合材料は,これまで遮蔽材料として広く用いられていた鉛を使用せず軽量かつ天然素材に複数の金属を配合し開発したもの。
液体から,固い複合体,または柔らかい複合体の開発できることに加え,生分解,リサイクルが可能な環境にやさしい複合材料となっており,医療をはじめ宇宙分野,原子力関連分野での活用が期待されるという。
弘前大学被ばく医療総合研究所は,放射線総合科学をベースに,計測技術の高度化,環境・生物影響,放射線防護材料等の研究や,福島県原子力災害支援等を広く展開している。
一方,山形大学有機材料システム研究科では,高分子・有機材料をベースに幅広い複合材料研究を展開しており,今回,双方の得意分野を連携させ複合材料の開発に成功したという。
研究グループは既に国内特許出願(弘前大学と山形大学との共同出願)を行なうとともに,海外での権利化も目指し国際特許出願も行なったとしている。