パテント・リザルトは,独自に分類した精密機器業界の企業を対象に,各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「精密機器業界 特許資産規模ランキング2024」をまとめた(ニュースリリース)。
これは2023年4月1日から2024年3月末までの1年間に登録された特許を対象に,個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行ない,企業ごとに総合得点を集計したもの。その結果,1位 キヤノン,2位 大日本印刷,3位 リコーとなった。
1位 キヤノンの注目度の高い特許には,位相差検出法による焦点検出が可能であるとともに,撮像時には瞳を分割しない場合と同様のボケ味を得ることができる撮像装置やファクス受信文書の一意で視認性の良いファイル名管理を可能にする情報処理装置に関する技術を挙げた。
2位 大日本印刷は,光拡散剤を含む封止部材で構成された薄型化が可能な直下型LEDバックライトモジュールや外観を調整可能な高周波アンテナに関する技術などが注目度の高い特許として挙げた。
3位 リコーの注目度の高い特許には,インク堆積データの直接変換により,印刷システムのインク使用量を推定するメカニズムや高い粉体流動性を有し,リサイクル性に優れた樹脂粉末を用いた立体造形物の製造方法などに関する技術を挙げた。
4位のセイコーエプソンは,振動板の変位量が大きい液体吐出ヘッドおよびプリンター,5位のコニカミノルタは,撮像装置で取得した状況画像を3次元モデルに関連付けて記憶し,シミュレーションの精度を向上させるプラント管理装置を,注目度の高い特許として挙げた。