東日本電信電話(NTT東日本)と西日本電信電話(NTT西日本)は,IOWN構想の実現に向けた商用サービスとして,通信ネットワークの全区間で光波長を専有するオールフォトニクス・ネットワーク(APN)の技術を用いて高速・大容量の通信を可能とする新たなサービス「All-Photonics Connect powered by IOWN」を2024年12月1日より順次提供開始すると発表した(ニュースリリース)。
未来のデータ社会の実現に向けて,同社グループではフォトニクス(光)ベースの技術を活用し,従来のエレクトロニクス(電子)ベースの通信ネットワークと比較して,伝送容量を125倍,端末から端末までの遅延を1/200,電力効率を100倍にするAPNの実現を目標にさまざまな研究開発に取り組んでいる。
APN IOWN1.0(2023年3月より提供)のサービス提供以降,eスポーツ分野・ライブ・エンターテインメント分野等での大容量・低遅延をいかした演出や,データセンター間など離れた機器の間の緊密な連携への活用など,さまざまな技術検証・ユースケース実証に取り組んできたという。
このサービスは,従来のAPN IOWN1.0の特長である,高速・大容量,低遅延・ゆらぎゼロに加え①ユーザー拠点間としては世界最高水準の最大800Gb/s(帯域保証)の高速・大容量通信の提供,②主要都市間の接続を実現する広域エリアでのサービス提供,③提供構成/インターフェースの拡充と低消費電力化の実現の3つの機能を提供するという。
同社らは,増大するデータトラフィックに対応すべく,時代とともに高速・大容量化を図っていくことに加えて,高速・大容量の回線をより広く活用したいとの市場ニーズに応えるべく,順次提供エリアの拡大を図っていくとしている。