光技術展示会「OPIE’24」展示会場で,santec【ブースNo.D-44】は,レーザ加工用(500W耐光)空間光変調器「SLM-310-G」を新しくリリースし展示している。
この製品は,金属加工に有効な波長であるグリーンレーザーに対して高い耐光特性を持つ同社第3世代のLCOS(Liquid Crystal on Silicon)技術を採用した空間光変調器となっている。この製品はアナログ方式による優れた位相安定性や高精度な空間位相制御が可能となっているという。
LCOSパネルは寸法(縦)15.36mm×(横)9.6mm,対角0.72インチ規格と小型なLCOS素子を採用しており解像度はWUXGA規格(1920×1200)の230万画素,階調度は他社8bit(256階調)より4倍優れた10bit(1024階調)が特長だとしている。
また同社独自の耐光性に優れた液晶材料を新たに開発し,さらに放熱性を改善させた水冷ヒートシンクを採用したことで同社従来製品比2.5倍となる光出力パワー500Wのグリーンレーザーに耐光性を示すことを確認した。
用途として加工用レーザーのビーム成形や多点レーザー照射など,ガルバノビームスキャナではなし得ないレーザー加工が可能となり,金属3Dプリンターやレーザー溶接加工機などへの適用が期待されるという。