古河電工,デュアルポート励起光源の高性能化に成功

古河電気工業は,高出力低消費電力駆動のラマン増幅器用励起光源において,ラマン増幅器用デュアルポート励起光源の高性能化に成功した(ニュースリリース)。2024年7月よりサンプル出荷,2025年度上期に量産を開始する予定。

近年,生成人工知能(AI)および機械学習(ML)の登場によりデータセンタなどの通信トラフィックが全世界で爆発的に増加しており,今後もさらに伸びていくことが予測されている。

このような状況に対応するため,通信伝送速度の高速化が求められているが,信号受信側の光信号対雑音比を表すパラメータであるOSNRの低下により,伝送距離が短尺化される課題があることから、特に既存の通信システムを活用して高速化する場合,信号光の品質を劣化させずに光出力を増幅するラマン増幅器の役割がより重要となってきている。

また,高速伝送により信号の波長幅が広がるため,大容量伝送を両立するには波長帯域の拡大が必要となり,励起用光源の波長を選択することで任意の信号光源を増幅できるラマン増幅器には高い柔軟性が求められる。

一方で,今後におけるS帯・C帯・L帯への帯域拡張を踏まえると,使用される数が増加する励起光源は,省スペースかつ高出力低消費電力駆動であることが一層重要になる。

同社は,ラマン増幅器用デュアルポート励起光源について,2ポートから異なる波長の光スペクトル特性と500mWの均一な光出力特性を確認し,高性能化に成功した。

これにより,2ポートの波長と光出力を自由に選択することが可能となり,ラマン増幅器の設計における柔軟性を高める。また,高出力励起光源が省スペース化されることから,ラマン増幅器およびシステム全体の小型化になるとしている。

この開発の成功にあたっては,25年以上培ってきたInP系光半導体材料を用いた光半導体プロセス技術と高精度のファイバ結合技術の活用に加え,同社独自の低損失・高効率動作の半導体レーザ素子構造を採用した。

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