光学・フォトニクスの国際学会SPIEは,米サンフランシスコで開催した光学製品展示会および国際学会「Photonics West 2024」(1月30日~2月1日)において,最も評価の高い光学・フォトニクス新製品を表彰する「Prism Awards 2024」の授与式を行なった(ニュースリリース)。
同賞は,フォトニクスとフォトニクス応用産業の急速な成長軌道,最新動向,技術革新を反映するもの。今年の授賞式では,拡張現実,仮想現実,センサー,レーザー,量子光学,生物光学といった分野を対象に,革新的かつ創造的なソリューションを実現した企業が表彰された。
今回,日本からはウシオ電機が波長700nm帯高出力200mWレーザーダイオード「HL70021DG」と「HL70031DG」により量子技術部門でファイナリストに選出されたが,惜しくも受賞はならなかった。
受賞部門,受賞者,受賞製品は以下のとおり。
AR VR MR:英Porotech「DPT(DynamicPixelTuning)」
自動運転:加ANELLO Photonics「SiPhOG(シリコンフォトニクス光ジャイロスコープ)」
生物医学:独JenLab GmbH:「MPTcompact(フェムト秒ファイバーレーザーを備えた多光子トモグラフィー)」
カメラとイメージング:米Thorlabs, Inc「機能イメージング顕微鏡」
レーザー:リトアニアEKSPLA「FemtoLux 30」
量子技術:米Qunnect「QU-APC(自動偏光補償器)」
センサー:独Scantinel Photonics GmbH「Scantinel X-One」
ソフトウェア:イスラエルFrenel Imaging「TPiCore」
テストと測定:米Persistence Data Mining, Inc.「Soilytics」
なお今年よりSPIEは,アプリケーションに焦点を当てたこれまでの賞に加えて,第1回 SPIE Catalyst Awardを発表した。この新しい賞は,社会または環境に焦点を当てた特定のプログラムを実施し,職場,社会全体,または環境に大きなプラスの影響を与えた営利企業を表彰するもの。
史上初のSPIE Catalyst Awardの受賞者として,革新的で包括的な半導体人材開発プログラムである「Quick Start」と,キャリア復帰プログラム「Returnships」を提供する米Intel Corporationが選出された。