レゾナック,半導体後工程のR&D拠点を米に新設

レゾナックは,米カリフォルニア州のシリコンバレーに半導体のパッケージング及び材料の研究開発センターの開設を予定し,導入設備などの調査,準備を開始したと発表した(ニュースリリース)。

半導体市場は2030年には1兆ドル規模を超えるとも予想されるなか,今年から急拡大を続ける生成AIをはじめとしたAI技術の進化は加速する一方。それを支える最先端の半導体技術の多くは,IntelやnVIDIAといった米国半導体メーカーが集積するシリコンバレーから生まれている。

さらに,近年では生成AIサービスを含めクラウドサービスを展開するGAFAMに代表される大規模クラウドサービスプロバイダーが同社のサービスに最適化したAI半導体を自身で開発していることが知られている。

今回,同社はその半導体技術のコンセプトリーダーが集うシリコンバレーに,半導体の先端パッケージ材料技術の研究開発センターであるパッケージングソリューションセンター(PSC)を新設する準備を始めた。

PSCは日本国内では新川崎で実績があり,300mmウエハーや500mm角パネルに対応する,レーザーダイシングや微細配線形成が可能な最新鋭の設備等を備え,2.xDや3D半導体パッケージなどの最先端プロセス・材料に関する試作・評価を一貫して行なうことができる拠点として,世界的な半導体メーカーからの注目を集めているという。

今年は上半期までに世界150社からの訪問があり,こうした活動をより広げていくため,米への拠点開設を決めた。AI向け半導体をはじめとした最先端半導体のパッケージング技術の最新コンセプト,及びトレンドをリアルタイムに捉え,材料開発に反映させていく計画だとする。

現在,導入設備の調査検討,及び準備を進めており,今後クリーンルーム,設備を導入後,2025年度の運用開始を予定しているという。

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