高知大ら,マンゴスチンに光線力学治療向上性を発見

高知大学,タイ カセサート大学,東京工業大学は,マンゴスチンががんに対する光線力学治療の有効性を高めることを発見した(ニュースリリース)。

光線力学治療(ALA-PDT)は,特にその高い特異性と副作用の少なさから,従来のがん治療に代わる有望な治療法として注目されている。

アミノ酸の一種である5-アミノレブリン酸(5-ALA)を投与すると,ミトコンドリア内で代謝され,蛍光物質であるプロトポルフィリンIX(PpIX)に変換・蓄積される。PpIXはがん細胞に多く集積する特徴があり,PpIX蓄積量の多いがん細胞は,より高いALA-PDTの治療効果を得ることができる。

しかし,一部のがん細胞では,PpIXの排出プロモーターであるABCG2の高発現により,ALA-PDTの有効性が低下している。

この研究では,5-ALAと同時にマンゴスチンを添加することにより,ABCG2の活性が低下し,PpIXの排出減少による蓄積増加が示された。このことから,研究グループは,マンゴスチンがALA-PDTの治療効果を増強させることが期待されるとしている。

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