独カールツァイスは,産業用X線CT装置「ZEISS METROTOM」のスキャン画像品質を大幅に向上させる,ハードウェアオプション「ZEISS scatterControl」を販売開始すると発表した(ニュースリリース)。
この製品は,散乱線によるアーチファクトの発生を抑制し,CT画像の品質を大幅に向上させる。異なるコンポーネント間のコントラストが向上し,欠陥検出が簡素化され,以前はほとんど評価できなかった部品の領域が評価できるようになるという。
また,アーチファクトが面定義プロセスに影響を与えるような,難しい製品の計測用途においては,面定義の品質にもメリットをもたらし,大きな利点となるとしている。
さらに,「Stop and Go」と「VAST」の両方のスキャンモードで動作する。コーンビームCTでもファンビームCTの画質に匹敵する画質を提供できる上に,スキャン時間は最大1000倍も速くなるという。
この製品は,ワンクリックで操作できる。VHD(水平方向拡張機能),AMMAR(マルチマテリアル補正機能)またはボリューム結合などの「METROTOM OS」の便利な機能とシームレスに動作し,ソフトウェアに完全に一体化している。
同社では,以下の製品や業界に適しているとしている。
鋳造: アルミニウムやマグネシウムの巨大製品
自動車: 鋳造品,パワーエレクトロニクス
アディティブマニュファクチャリング: 高密度な金属3Dプリント製品