トムラソーティングは,葉物野菜から有毒な雑草を除去する,ベルト式光学選別「TOMRA 5B」および自由落下式光学選別機「TOMRA 5C」を発売している(ニュースリリース)。
加工ラインにおける食品の安全性に対する脅威の中でも,有毒雑草の混入は最も対処が難しいものの一つ。
緑黄色野菜の色に似ている有毒のチョウセンアサガオやイヌホオズキが,特にインゲン豆やベビーリーフ,ホウレンソウといった緑黄色野菜に混ざっていると発見が困難で,インゲン豆が冷凍用に湯通しされた後やホウレンソウがカットされた後では,チョウセンアサガオを発見して排除するのはさらに難しくなる。
「TOMRA 5B」は,生鮮野菜に混じっているチョウセンアサガオやイヌホオズキなどの雑草を検出し,排除することができるハイエンドのベルト式光学選別機。
360度サラウンドビューカメラ技術と1台以上のレーザー,高度な形状アルゴリズムを組み合わせ,色選別,カメラで形状選別,レーザーで構造選別を行なう。最大99%の異物を検出し,大量生産フローにおける極めて小さな個体不良のターゲット識別に最適だとする。
「TOMRA 5C」は,冷凍野菜に含まれるチョウセンアサガオやイヌホオズキを,スライスで雑草が細かくなった後や,ブランチングでイヌホオズキのトゲがなくなった後でも検出・除去でき,最小限の歩留りロス率で選別作業を実施するとしている。
センサーと高解像度レーザーに,独自の生体署名識別(BSIおよびBSI+)技術,AI学習機能,ビッグデータ解析を組み合わせることで,比類のない選別精度を実現するとする。
BSIでは,処理ラインを通過するすべての物体が,色,形状,生物学的特性について評価される。次世代分光イメージングで素材を観察し,「見た」ものをデータベースに保存された情報と比較することで,BSIは素材の良し悪しを明確に対比し,従来の分光技術よりも小さな欠陥を検出することが可能だという。
同社の光学式選別機は,緑黄色野菜から有毒な雑草をこれまでにない効果で除去することで,食品の安全性やブランドの評判に関する心配も取り除くとしている。