富士通は,日本電信電話(NTT)が,日本全国をカバーする次期光コアネットワークの構築に向けた検証機として,同社の光伝送プラットフォーム「1FINITY Ultra Optical System」を採用したと発表した(ニュースリリース)。
NTTグループはIOWN構想を提唱しており,それを支える技術として,通信ネットワークの全領域で光(フォトニクス)を用いるオールフォトニクス・ネットワーク(APN)の構築を進めている。
APNは,従来の通信技術を大幅に上回る大容量伝送,低遅延,低消費電力といった特長を持ち,NTTグループが全国で構築を開始する次期光コアネットワークにも活用される予定。
同社の「1FINITY Ultra Optical System」はIOWN Global Forumが策定したOpen APNに求められる仕様を満たしながら,世界最高クラスとなる光1波あたり1.2Tb/sの大容量伝送や,800Gb/sでの長距離伝送などの用途に応じた最適なソリューションを提供可能だとする。
また,世界で初めて光伝送装置に水冷システムを採用し,システム全体のCO2排出量を従来製品比で60%削減した。同社は,今後グローバルにこの製品を提供する予定で,3,000億円規模のビジネスに成長させることを目指すとしている。