日本電気硝子は5月29日,ディスプレー事業の構造改革の一環として,同社の連結子会社である電気硝子(Korea)を解散すると発表した(ニュースリリース)。
薄型パネルディスプレイ(FPD)関連市場が中国へシフトする中,同社グループは中国の事業基盤を強化するため,厦門市に溶融・成形から加工までの一貫生産体制を構築し能力増強を図るとともに主要地域に加工拠点を設け,生産・供給体制を整えてきた。
一方,韓国市場では需要が縮小しており,同社の連結子会社である電気硝子(Korea)の業績は,販売の減少や稼働率低下に伴う原価高の影響により急速に悪化していた。このような状況の下,韓国市場の今後の需要見通しや同社の事業を継続した場合の採算性等を総合的に勘案し,解散することを決定した。
同社は今後,中国市場での事業展開と高付加価値製品の開発に経営資源を集中するとともに,全電気溶融技術をはじめとする革新的な製造プロセスの水平展開を加速させ,ディスプレー事業の競争力強化に努めていく。なお,韓国においてFPD用ガラス加工事業を担う連結子会社の坡州電気硝子は事業を継続するとしている。