SCREENファインテックソリューションズは,フレキシブルディスプレー用基板形成工程用塗布乾燥装置の新製品となる,第6世代基板用「SK-P1501G」,第8世代基板用「SK-P2200G」を開発。有機ELディスプレー製造装置群「Eシリーズ」の新たなラインアップとして,12月から販売を開始した(ニュースリリース)。
ガラスの代わりにポリイミドなどの薄膜を基板とし,主に有機ELディスプレーが用いられるフレキシブルディスプレーは,曲げたり折り畳んだりできることから,モバイル端末やウエアラブルデバイスを中心に市場を拡大してきた。近年では,IT機器や車載向けディスプレーへの採用も進み,その形態も多様化している。
今回発売する2機種は,2016年の発売以降第6世代基板向けとして多数の導入実績を持つ「SK-P1500G」の基本性能を継承。数千mPa・sの高粘度ポリイミドワニスの薄膜塗布に対応し,フレキシブル基板となるポリイミド膜を形成する塗布乾燥装置。
大サイズのガラス製支持基板の洗浄~ポリイミド材料塗布~乾燥までを一貫ラインで行なうことで,量産時の生産性を飛躍的に向上させているという。コーター部は,同社のスリット式塗布装置「リニアコータ」の塗布技術を最適化することで,優れた膜厚均一性を実現したとしている。
また,従来の厚膜に加え,5μmの薄膜形成を実現し,多様化するフレキシブルディスプレーの基板厚要求への対応を可能にした。加えて,有機汚染やごみの発生リスク,付着リスクへの対策を一層強化し,メンテナンス性も大きく向上させたとする。
「SK-P2200G」は第8世代の基板に対応し,業界最速クラスのラインタクト120秒以下の高速処理を実現。フレキシブル有機ELディスプレーの大型化と生産性向上に寄与するとしている。
この製品の主な特長(共通)は以下の通り。
ラインタクト:120秒以下
塗布膜均一性:3%以下
塗布膜厚:乾燥時5~20μm(所定の条件で保証)
「SK-P1501G」
対応基板サイズ:第6世代(1,500×1,850mm)
「SK-P2200G」
対応基板サイズ:第8世代(2,200×2,500,2,250×2,600,2,290×2,620mm)