光技術展示会「光とレーザーの科学技術フェア2022」(11月9日(水)~11日(金),東京都立産業貿易センター浜松町館)において,キーナスデザイン(光学薄膜フェア ブースNo4T-07)は,無風恒温槽「TECNUS」の展示を行なっている。
製品の動作温度を調べるために様々な温環境を再現できる恒温槽は,一般的にはエアコンのように温風や冷風を測定槽に送り込むが,この方式の場合空気の揺らぎによる影響が避けられない。それに対してこの装置は床暖房のように床面で温調をするため,空気の揺らぎの影響を抑えることができる。
熱伝導性の高いアルミ削り出しによる測定槽には観察用の窓が付いており,用途に応じて上面に取り付けたタイプと,側面から貫通するように2面に取り付けたタイプがある。窓の材質は可視光の他,サーモグラフィなど用途に応じた波長域に対応することも可能だという。
機種によりステージのサイズはW100×D100×H50/100~W100×D100×H50/100,制御温度は-30℃~150℃で,温調は±0.1℃単位で設定できる。同社では電子部品や半導体を想定してこの装置を開発したが,無風であること,水冷なので振動が無いことから光学部品メーカーからの引き合いも多いという。また,車載カメラなど,温度管理にシビアな車載用途としても採用が進んでいるとしている。