エドモンド・オプティクス・ジャパンは,幅広い波長帯域に対応する様々なコーティングを施した「ステムミラー」のラインナップを拡充することで在庫販売製品をさらに拡大したことを発表した(ニュースリリース)。
今回の製品拡大は,アプリケーション独自の要求に対する光学インテグレーターの選択肢を増やし,迅速な試作や製品開発を可能にするという。
オプティクスを取り付ける際,応力による反射面の歪みによって波面誤差や性能劣化を招く可能性があるが,「ステムミラー」はこれを防ぐ独自の形状を有している。このミラーは,ミラー端部ではなくミラー裏面から突き出たステム部でキネマティックマウントと接触するため,ミラーの光学面に加えられる応力はほぼ取り除かれる。
そのため,従来の方法で取り付けられた表面鏡型のミラーに比べて表面の平面度や性能が向上するとし,従来型ミラーよりも2倍優れた平面度を維持することが示されているとしている。
「TECHSPEC 金属膜コート付きステムミラー」は,反射強化アルミニウム,保護膜付き金,保護膜付き銀のコーティングオプションがあり,可視および赤外スペクトルでのビームステアリングや反射用途に使用可能。
「TECHSPEC 広帯域誘電体膜コート付きステムミラー」は,反射率を向上させエネルギー損失と散乱を最小限に抑えることにより,システム性能を向上させる。「TECHSPEC レーザー用ステムミラー」は,設計波長355nm,532nm,1064nmのコーティングオプションがあり,YbドープレーザーやNd:YAGレーザーなどの固体レーザーやファイバーレーザーに適しているという。