ロームは7月12日,次世代コックピット向けSoCメーカーの中国最大手,Nanjing SemiDrive Technology Ltd.(SemiDrive)と,車載向けソリューション開発のパートナーシップを締結したと発表した(ニュースリリース)。
両社は2019年より技術交流を開始し,コックピット向けのアプリケーション開発を中心に協力関係を築いてきた。今回,その成果の第一弾として,SemiDriveの車載SoC「X9シリーズ」のリファレンスボードに,ロームのSerDes ICやPMICなどが搭載され,ソリューションでの提供が開始された。
SemiDriveの最新の車載SoC「X9シリーズ」は,コックピットをはじめ,さまざまな車載アプリケーションの高機能化に貢献するとして,多くの自動車メーカーが採用しているという。
一方,ロームのSerDes ICは,映像の伝送レートを最適化する機能により,低消費電力化を実現する。また,SoCに必要な電源系統と機能を集積したPMICは,優れた電力変換効率を達成するとともに,高速応答機能の内蔵により外付け部品を低減。
さらに,両製品ともに低ノイズ化技術を搭載するほか,機能安全規格「ISO 26262」にも対応しており,これらを組み合わせることで車載SoCのスペックを最大限に引き出し,自動車の省エネ・小型化・安全性向上に貢献するとしている。
今後も両社は,カーインフォテインメント,コネクティビティのほか,ADAS及び自動運転など幅広い分野で技術協力するという。