米オンセミは,ローリングシャッタと組み込み型ハイダイナミックレンジ技術を搭載した1/1.7インチ8.3メガピクセルCMOSデジタル・イメージセンサーの新製品「AR0821CS」を発表した(ニュースリリース)。
この製品は超低消費電力でありながら,8.3MPの解像度の4Kビデオを60fpsで出力する。独自の2.1µmDR-Pix裏面照射ピクセルデザインを採用し,高い量子効率を実現するとともに,オンチップHDR技術により140dBを超えるクラス最高のダイナミックレンジを実現した。
現在,より多くのアプリケーションが思決定を行なうために画像データに依存しているが,この製品のピクセル設計は,明るい日中や低照度の環境下でも詳細な画像を提供することで,こうした要求に対応する。
また,複数のサブサンプリング・モードを備え,データ転送量を最適化することで,用途に応じて高速に画像を提供できるという。
この製品は同社のコプロセッサ製品「AP1302」をはじめ,同社のテクノロジ・パートナーが提供するイメージシグナルプロセッサや,システムオンチップデバイスによりサポートされる。さらに「DevSuite」ソフトウェアにより,この製品ベースのカメラシステムを開発するための統合プラットフォームを提供する。
ソフトウェアに同梱されるカスタムファームウェアにより,システム開発者は最小限の労力でカメラ設計を完成させ,その製品を迅速に市場に投入できるという。
この製品は,同社の開発リソースとともに,独Baslerのエリアスキャンカメラモジュール「dart」ファミリーに採用されている。このカメラシリーズは,幅広い画像処理アプリケーションを可能にし,最新のマシンビジョン技術を小型で提供するとしている。
同社はアプリケーションとして,スキャナ/リーダー,マシンビジョンカメラ,ハイエンド・ドローン,ダッシュボードカメラ,スマートビルディングの監視/セキュリティシステムなど,様々な用途に対応するとしている。