京都大学と北陽電機は,フォトニック結晶レーザー(PCSEL)のレンズフリー特性を活かして,クラス最小の小型LiDAR(Light Detection and Ranging)システムの開発に成功した(ニュースリリース)。
来たるべき超スマート社会Society5.0における,工場や倉庫におけるロボット,農機・建機,さらには自動車等の自動運転のために,光を用いた測距システムであるLiDARに注目が集まっている。
研究グループは,高出力動作時にも高ビーム品質で狭い拡がり角をもち,レンズフリーで活用可能な,フォトニック結晶レーザーの開発を進めてきた。2020年6月には,フォトニック結晶レーザーを搭載したLiDARシステムの開発に世界で初めて成功している。
今回,フォトニック結晶レーザーのレンズフリー特性を活かし,光源部と受光部を一体化することで,従来の1/3の体積という,クラス最小のLiDARシステムの開発に成功した。
この成果は,フォトニック結晶レーザーおよびそれを搭載した小型LiDARが,今後の超スマート社会Society5.0に向けて極めて有望であることを示すものだという。
なお,今回開発した小型LiDARは,2021年7⽉15日〜28日に東京スカイツリータウンで開催される,「Society5.0科学博」において展示予定。