米オン・セミコンダクター,画像処理半導体の米アンバレラ,米ルメンタムは,垂直方向に渡るAioT(AI+IoT)デバイス向けに2種類の新しい共同リファレンスデザインを発表した(ニュースリリース)。
これは,生体認証によるアクセスコントロール,3D 電子キーなど,インテリジェントなセンシングアプリケーション向けの次世代AioTデバイスにおいて,より高精度で,よりインテリジェントな意思決定を実現できるというもの。
もともと生体認証や電子キーを対象としているが,スマートシティ,スマートビルディング,スマートホーム,インテリジェントヘルスケアのニーズにも対応するという。さらに,システムの消費電力と熱設計要件を大幅に低減し,製品のフォームファクターを大幅に小さくすることができるとする。
このAIoT ソリューションは,2つのリファレンスデザインと追加の3Dセンシング開発キットで構成されており,それぞれがAI処理,3Dデプスセンシング,ビジョンセンシングの組み合わせに対するアプリケーション特有の要求に対応するように構成されている。
「Vision+リファレンスデザイン」は,AioT業界で初めて,RGB-IR技術をベースとしたシングルカメラによる940nmストラクチャードライト(構造化光)センシングを行なう4Kソリューション。また,デプス(深度)処理,AI処理,ビデオ処理をワンチップで実現している。アンバレラのCV22 CVflow AIビジョンプロセッサをベースに,ルメンタムのVCSEL技術を用いており,2mの測距を可能にする。
「Saturnリファレンスデザイン」は,商業施設や住宅向けの次世代スマート電子ドアロック(eLock)をターゲットにしており,こちらもシングルカメラの構造光センシングを採用し,高速起動のビデオ処理の両方にAI処理を統合している。アンバレラのCV25 CVflow AIビジョンプロセッサをベースに,ルメンタムのVCSELを採用した構造化光カメラと,オン・セミコンダクターの2MP RGB-IR イメージセンサ「AR0237CS」を搭載する。
アンバレラのCV2 シリーズ CVflow AI ビジョンプロセッサ搭載開発キットは,インテリジェントなセンシングアプリケーションをターゲットとしており,現在,ルメンタムのVCSEL アレイを搭載したToFセンサアダプタを搭載できるという。また,オプションで4K RGB-IRイメージセンサアダプタも用意されている。