日亜化学工業は,高演色と高効率の高いレベルでの両立を実現したLED,日亜757「H6シリーズ」の本格的な販売を開始した(ニュースリリース)。
近年,省エネルギー化の推進により,蛍光灯照明からLED照明への移行が進んだ。しかしながら,既存のLED照明の場合,演色性と発光効率の両立が難しい上,三波長蛍光灯と比べると光の質,特に商品や顔などの色の見え方が不十分であると考えられていた。
この新製品は,赤色蛍光体を中心にスペクトルを最適化することで,演色性と発光効率がトレード・オフの関係にあるというこれまでの常識を打ち破り,高演色と高効率の高いレベルでの両立を実現し,これらの問題を解決したというもの。
この製品を用いた照明は,JIS Z 9112:2019 高演色形クラス2(Ra≧90,R15≧85)を達成しているため,光の質が重視されるレストランやホテル,商品の色を正しく見せることが求められる店舗,工場の照明に期待されると共に,人の顔色や表情の見え方が特に重要な病院や,顔を見ながらのコミュニケーションが大切になる事務所,リビングルームなどの空間での照明にも適しているという。
また,最近コロナ禍でテレワークが拡大する中で,画面を通して会話する機会が増えているが,人をより健康的に見せることから,オンライン会議などでのデスク照明への活用も期待できるとしている。