三菱ケミカルホールディングスは,同社グループにおける画像解析技術の積極的な活用を推進するため,画像解析CoE(特定の分野に集中して高度な研究・開発活動を展開し,人材育成及びビジネス創出の核となる集団・拠点)を発足した(ニュースリリース)。
同社グループではこれまで,品質保証や材料・設備の理解など様々な用途で画像を活用した業務を行なってきたが,近年の深層学習の進化,特に画像解析分野における技術発展は目覚ましく,これらの画像に基づく判断を客観化・自動化していくことへの期待が高まっている。
画像解析CoEは,画像を用いた業務に関して,主として深層学習を活用し,判断の高度化や理解度の深化を実現するための組織横断的なチーム。画像解析技術の知識集約のほか,データ取得やアノテーション手法に対する方法論を整備し,画像解析に関する活動を更に加速するとともに,同社グループ内横展開のためにソリューションや事例の創出を図るとする。
同社は2017年に先端技術・事業開発室内にデジタルトランスフォーメーション(DX)グループを設置し,画像解析を活用した様々なデジタルプロジェクトを実施してきた。今回のCoE発足により,この活動を加速・深化していくという。
具体的な取り組み事例は,以下のとおり。
①製品や設備の外観検査,目視検査の負荷軽減
②材料や設備に関する理解の深化,特徴量の自動抽出
③製品やサービスの品質基準の客観化による,新たな価値提供