amsジャパンは,世界最小の環境光センサー(ALS)と近接検出機能を統合するモジュール「TMD2755」を発表した(製品ページ)。
この製品は完全に統合された3-in-1(IRエミッター+IR検出器+環境光センサー)センサーソリューションで,携帯電話メーカーの実装を容易にし,必要な基板面積を縮小することで,クラス最高レベルの薄型システム設計を可能にするという。
低消費電力VCSELエミッター(工場にて校正済みのドライバー内蔵),IR光検出器,環境光センサーを狭い占有面積と0.6mm高の薄型パッケージに収めている。占有面積はわずか1.1mm×3.25mmと,市場で次に小さな同等の3-in-1モジュールよりも40%小型化されており,高さはわずか0.6mmで,体積も64%縮小されている。
この価格帯で狭ベゼルと大型ディスプレーを備える製品は,共通して近接/光センサーとカバーガラスのエアギャップを大きく設けているが,この製品は,ディスプレーとスマートフォンの端との距離が1mm未満で,センサーがスマートフォン内部深くに搭載されているため,大きなエアギャップを必要とするスマートフォンに適しているという。
オフセットされたエミッター/検出器の配列により,タッチパネルのガラスから遠ざけることが可能となり,光学動作のためにガラス内部に小さなスロット幅のみ必要となる。また,高クロストーク補償を特徴とし,不要な反射クロストークを補償することで拡散率の高いガラスの後方での動作を支えるという。また,低光環境での暗いガラスの背後であっても正確で安定した測定を行なえるとしている。
ライトパイプとインターポーザを不要にし,全体の部材コストを下げることで低コストを実現。さらに,携帯電話メーカーはこの製品に基づいた1つの光学センシングソリューションを複数のモデルへ展開できるため,開発の労力を削減し,在庫として抱える必要のある部品数を最小限に抑えられるとしている。