富士通,複雑な光ネットワーク運用管理を自動化

米Fujitsu Network Communications, Inc.(FNC)は,複数の地域ネットワークなどからなる複雑な光ネットワークサービスのエンド・ツー・エンドでの運用管理の自動化(MDONS:Multi-Domain Optical Network Services)を実現し,6月19日より,オープンソースソフトウェアであるONAP Frankfurt Releaseにて公開した(ニュースリリース)。

これは,Linux Foundation NetworkingのONAP(Open Networking Automation Platform)プロジェクトにおいて,仏Orange S.A.をはじめとしたグローバル大手の通信・サービス事業者とともに行なったもの。

MDONSは,光伝送機器の仮想化と標準化をするOpen ROADMや,光ネットワークの柔軟な制御インターフェースを提供するONF(Open Networking Foundation),事業者間のサービス連携に向けたネットワークの相互接続を目指すMEF(Metro Ethernet Forum)など,他のコミュニティによる標準化インターフェースやオープンソフトウエアを積極的に活用し取り込むことで,異なるベンターの装置コントローラー間や,異なる地域ネットワークや技術レイヤー間の相互接続を可能にする。

そして,プロビジョニング(物理(ハード)および仮想(ソフト化)ネットワークのリソース条件(例えば使途,品質)を設定すること)やサービスアクティベーション(経路設計,サービスとネットワークの関連づけや承認を行ない,回線サービスの運用を活性化すること)などの運用自動化の実現を加速させるという。

通信・サービス事業者は,これまで自社で保有する複数ネットワークの相互接続において,手動による回線設定や複雑な手続きなどを必要としていた。今後は,ONAPのオープンソースとそのAPI標準仕様を用いることで,様々なネットワークや技術によって繋がる光ネットワークサービスの自動設定や管理が可能となり,迅速なサービスの提供と運用コストの低減を図ることができるとしている。

その他関連ニュース

  • NTT東西,APNを用いた通信サービスの提供開始 2024年11月19日
  • NTT,マルチコア光ファイバ技術をラインナップ化 2024年11月15日
  • NTTら,複数回波長変換をしながら長距離伝送に成功 2024年11月12日
  • NTT,通信継続で暗号切替可能なシステムを開発 2024年10月31日
  • NTT,300GHz帯のFEで世界最高のデータ伝送に成功 2024年10月28日
  • NTTら5社の提案,NICTのBeyond 5G基金事業に採択 2024年10月24日
  • JAXA,1.8Gb/sの光衛星間通信に成功 2024年10月09日
  • フジクラ,多心光コネクタ用クリーナを発売 2024年10月09日