SB,光海底ケーブルの建設保守協定締結

ソフトバンクは,アジア太平洋地域の8社共同によるコンソーシアムで,日本,中国,香港,フィリピン,ベトナム,タイ,シンガポールを結ぶ大容量光海底ケーブル「ADC(Asia Direct Cable)」を建設することに合意し,建設保守協定を締結した(ニュースリリース)。

また,このコンソーシアムは,ADCの建設に当たって,日本電気とADCのシステム供給契約を締結した。

ADCは,総延長約9,400kmの光海底ケーブルで,2022年末に完成,運用開始予定となる。最新の光波長多重伝送方式を採用することで,140Tb/s以上の設計容量を実現し,5G(第5世代移動通信システム)をはじめ,IoT,AI,クラウドサービスなど,アジア太平洋地域で増大するトラフィック需要に対応する。ADCの運用によって,アジア太平洋地域のネットワークの冗長性の確保,信頼性の高い通信の実現,回線需要変化への柔軟な対応に貢献することが期待されるという。

ソフトバンクは,ADCの建設において,日本の陸揚げ局として千葉県南房総市に所在する「ソフトバンク丸山国際中継所」を提供する。ソフトバンク丸山国際中継所は,2020年に運用開始予定の太平洋横断光海底ケーブル「JUPITER」など多数の海底ケーブルが接続されており,国際通信のハブとなるデータセンターとして重要な役割を担っている。

また,2019年12月には,最新鋭のセキュリティー対策と強固な災害対策を施した新局舎が竣工した。同社は,ADCやJUPITERとの接続および接続拠点の整備により,アジア太平洋地域におけるトラフィック需要に対して継続的かつ安定的なサービスを提供するとともに,日本における国際海底ケーブルの重要なゲートウェイの提供者として,通信業界に貢献していくとしている

その他関連ニュース

  • NICTら,ISS-地上間で秘密鍵共有と高秘匿通信に成功 2024年04月18日
  • 古河電工,国内最多4000心光ファイバケーブルを発売 2024年04月16日
  • NTTら,米英でデータセンタ間~約100kmをAPN接続 2024年04月12日
  • ドコモら,サブテラヘルツ帯デバイスで100Gb/s伝送 2024年04月11日
  • NICTら,既存光ファイバの伝送容量の世界記録を達成 2024年03月29日
  • 古河電工,CPO用ブラインドメイト型外部光源を開発 2024年03月28日
  • NTT,マルチベンダでの400・800Gb/s相互接続デモ 2024年03月27日
  • 古河電工,前方励起ラマンユニットの信号品質を向上 2024年03月22日