ソニーは,世界初となるAI処理機能を搭載したインテリジェントビジョンセンサー2タイプ「IMX500」,「IMX501」を商品化する(ニュースリリース)。
この製品は,イメージセンサーにAI処理機能を搭載することで高速なエッジAI処理を可能にし,必要なデータだけを抽出することで,クラウドサービス利用時におけるデータ転送遅延時間の低減,プライバシーへの配慮,消費電力や通信コストの削減などを実現する。
AI機能を実装したカメラの開発が可能となり,今後,小売業界や産業機器業界における多様なアプリケーションの実現や,クラウドと協調した最適なシステムの構築に貢献するとしている。
この製品は,画素チップとロジックチップを重ね合わせた積層構造を用い,ロジックチップにAIによる画像解析処理の機能を搭載した,世界で初めてのイメージセンサー。画素チップで取得した信号をセンサー内でAI処理を行なうことで,高性能なプロセッサや外部メモリーを必要とすることなく,エッジAIシステムを実現することが可能となる。
さらに,画像情報を出力しないメタデータ(撮像データに属する意味情報)の出力によるデータ量の削減やプライバシーへの配慮に加え,高速なAI処理による対象物のリアルタイムトラッキング,内蔵メモリーの書き換えによるユーザーの使用環境や条件に合わせたAIモデルの選択など,さまざまな機能により多様なアプリケーションを実現するとしている。
型名 | サンプル出荷時期 | サンプル価格(税抜き) |
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1/2.3型(対角7.857mm)有効約1230万画素 インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」(ベアチップ製品) |
2020年4月 | 10,000円 |
1/2.3型(対角7.857mm)有効約1230万画素 インテリジェントビジョンセンサー「IMX501」(パッケージ製品) |
2020年6月(予定) | 20,000円 |