XTIA(旧社名:光コム)は,ニコン,JUKI,双日,及びINCJの各4社とインライン全数検査対応の非接触式三次元形状測定技術をコアとする業務提携し,各社を引受先とした第三者割当増資を実施して総額17億円の資金調達を行なった(ニュースリリース)。
出資額はそれぞれ,ニコンが8億円,INCJが6億円,JUKIが2億円,双日が1億円となる。
各社との提携については,ニコンに対しては光加工機に,JUKIに対しては光学カメラ検査装置に,双日に対しては検査外注事業に,それぞれ光コム技術を提供する。またJUKIは光コム製品の製造を受託し,年内完了を目途に移管を進める。
XTIAは2002年に設立された東京工業大学発の技術ベンチャー企業。同社は2008年に「光コム」の原理を計測器に応用し,2011年には,形状測定器の初期モデルを開発した。2016年4月には,世界で初めて「光コム」を活用したインライン全数検査対応の非接触式三次元形状測定器の開発に成功した。
今日では多くの国内自動車メーカーの量産インラインにおける自動検査機として導入され,3年連続インライン自動車部品検査市場シェア1位を誇っている。
今回の資本業務提携により,各社が得意とする分野で光コム技術が応用され,最大限活用されることになる。光コム技術は,現在採用が進んでいる製造業界のみならず,医療向けの光源など幅広い分野における応用が期待されている。
同社はこれらの期待に応えるべく,今回の提携を推進力としてさらなる進化を遂げ,日本が世界をリードするのは”モノの技術”であることを再び証明していくとしている。