小糸製作所は,先進運転支援システム(ADAS)・自動運転向けLiDARの製造・販売企業である米CeptonTechnologies, Inc.(セプトン)の株式を取得した(ニュースリリース)。
ADAS搭載車や自動運転車においては,機械が周囲環境を認知するため,LiDAR,カメラ,ミリ波等の高精度なセンサーの搭載が必須となっている。同社は,人と機械の視界をサポートする照明器技術の開発に加え,各種センサーの開発にも取り組んでいる。
この一環として,以前より車載用LiDARの共同開発を行なってきたセプトンに50百万ドルを出資し,高性能LiDARの実用化に向けて関係強化を図ることにした。
セプトンのLiDAR は,遠方を高解像度で検知できる性能を有している。また,広範囲を検知するためのスキャン方法に独自技術を採用している。
従来のモーター回転式やミラースキャン式とは異なり,機械的な摩耗が無く耐久性に優れたシンプルな構造なため,自動車部品に求められる高い信頼性,量産性,コストの両立が可能などの特長がある。
今後,高性能で高い信頼性を持つ LiDAR の量産化に向けて開発を加速させるとともに,同社の自動車照明器技術と組み合わせたランプの実用化に向け,共同開発に取り組んでいくという。
なお,この件による2020年3月期業績への影響は軽微であり,セプトンは,連結子会社,持分法適用会社には該当しないとしている。