パナソニックは,同社100%出資の連結子会社で欧州にて照明デバイス事業を展開しているパナソニック ライティング ヨーロッパ(PLE)の全株式を,ドイツに拠点を置く投資会社 Fidelium Partnersに譲渡する株式譲渡契約を締結した(ニュースリリース)。
同社は,欧州での照明デバイス事業の拡大を主な目的として,2002年8月にドイツの照明デバイスメーカー,フォスロ・シュワーベ(現,PLE)を買収し,欧州の照明器具メーカーに対して,蛍光灯や水銀灯など従来光源用の点灯装置や,LED照明用の電源ユニットなど照明デバイスの販売強化を進めてきた。
しかし,LEDの普及による新規参入の増加など照明業界はグローバルで競争が激化してる。特に,欧州市場においては,LEDを光源とする照明デバイスのコモディティ化,およびLED化に伴う垂直統合型ビジネスへのシフトが進んでいる。
このような中,同社は事業の「選択と集中」を加速させるため,PLEが欧州で蓄積してきた技術力,商品力を高く評価し,欧州で持続的に事業を成長させることが期待できる,Fidelium Partnersへ株式譲渡を決定した。
今後,同社は照明事業のさらなる成長持続・拡大のため,国内ではストック市場のLED化の加速や,新価値・高付加価値製品の普及拡大に注力する。また,東南アジア,インド,中国などでの照明器具の販売を成長エンジンとして,国内・海外の両面で,収益を伴った持続的成長を実現できるよう,取り組んでいくとしている。