ボッシュ・センサーテックは,米ネバダ州ラスベガスで開催される「CES2020」において,スマートグラス向けのオプティカル「Light Drive」システムを初公開する(ニュースリリース)。
このモジュールは,MEMSミラー,光学部品,センサー,オンボード処理を搭載したシングルソース,オールインワンのテクノロジースタック。この統合型ソリューションが,直射日光の下でも鮮明でクリアな画像を表示する。
網膜に画像を直接投影することで,ユーザーにプライバシーを確保しながらクリアな画像を提供するとともに,昼夜を問わず着用することを可能とする。さらに,現在開発中の統合パッケージを利用することで,ウェーブガイドシステムのパフォーマンスの最適化も可能となる。
同製品にはスマートグラス技術の採用を阻害する,目立つディスプレーや統合型カメラは必要ない。製品デザイナーが抱えている,従来の大きく扱いにくいといったスマートグラスの課題をも解決するという。
世界初のターンキーシステムによって,既存の製品と比較して奥行が30%削減され,小型化(約45~75mm×5~10mm×8mm,製品によって異なる)で,軽量化(10g以下)に加え,よりスタイリッシュなスマートグラスのデザインが可能になり,高画質と快適性の両方を求めるユーザーのニーズを満たす。
視力矯正眼鏡のユーザーにとっても画期的で,10人中6人が毎日視力矯正レンズを使用していることから,同社は大きな市場になると見ている。
必要最小限のフォーマットで必要なときに必要な情報を表示し,ハンズフリーで利用することができ,デジタル眼精疲労からユーザーを解放する。ナビ,電話,アラームやカレンダーの通知,WhatsAppやWeChatなどのメッセージアプリにも最適となる。
ToDoリストや買い物リストなど,日常的なメモアプリの利便性も大幅に向上している。従来,このようなアプリはスマートフォンやスマートウォッチのように物理的なディスプレーを備えたデバイスのみで主に使用されてきた。
さらに,メッセージを頻繁に確認する必要をなくし,透過型ヘッドアップでのナビゲーションによって運転時のドライバーの安全性を向上する。データやソーシャルメディアへの素早いアクセスやオーディオの直感的な操作を可能にし,利用可能なアプリと情報の範囲を拡大するという。なおこの製品は,2021年に大手メーカー向けに発売予定としている。