フジクラは,200µmファイバーを実装した屋内屋外兼用の光ファイバーケーブル「Wrapping Tube Cable」(WTC)を販売開始した(ニュースリリース)。
今回リリースしたWTCは,200µmファイバーを同社独自技術の12心間欠固定型光ファイバーリボンSpider Web Ribbon(SWR)に適用し,細径化と軽量化を実現した。
さらに,屋内屋外兼用であるため,外被に耐候性を持ちながら,屋内で火災が発生した場合に備えて,人的・物的影響を最小限に抑えるため高難燃性や低発煙性を有している。屋内仕様の場合,米国のUL規格や欧州の建設資材規格CPR(Construction Products Regulation)など各国で規格が異なるが,今回リリースしたWTCは,UL規格,CPR規格両方に準拠する。
そのため,グローバルに拠点を持つ顧客にとって,地域毎に要求される規格を満たす製品を調達する必要はなく,1つの製品を世界中に展開する事が可能となるという。
また,これまで建屋間接続には,建物内で屋外ケーブルと屋内ケーブルを融着接続する必要があったが,屋内屋外兼用ケーブルを採用する事で,その融着接続は不要となり,ケーブルをそのまま屋内まで布設する事ができる。
その結果,施工時間が短縮され,施工費も削減される。加えて,同製品は可撓性に優れているため,限りあるスペースにおいても,容易にケーブルを取り扱う事が可能という。
さらに,200µmファイバー実装のSWRは250µmファイバー実装のSWRとファイバー間の整列ピッチを揃えた構造を採用している。そのため,200µm SWR相互の一括融着はもちろん,既存の250µmファイバーリボンや250µmファイバー実装のSWRとの一括融着接続が可能となる。
融着接続の際には,新たに200µmファイバー専用の融着接続機を準備する必要はなく,既存の融着接続機を利用する事ができるため,施工費用の削減に寄与するとしている。