フジクラは,新型コア調心融着接続機「90S」を2019年12月より販売する(ニュースリリース)。
この製品は,光ファイバー融着接続工事に関わる顧客の視点に立ち,施工時間短縮と作業性向上を実現する数多くの機能を搭載した。特に従来機から採用された自動開閉風防や自動開閉加熱器は,基本設計から見直しを行ない,反応速度を大幅に早めた。
補強スリーブを融着接続点に合わせる構造,光ファイバーカッターとの無線通信,作業台内蔵のキャリングケース等にも改良を加えた。無線通信で連携する光ファイバーカッターの台数は,従来機では1台だったが,新型機からは2台まで可能という。
新設計の作業台は分割可能構造であり,作業環境に応じた形態へ変形する。また,ルースチューブ構造の900μm心線やドロップケーブルの接続は,追加部品を必要としないという。
光ファイバーのコア位置を高精度に検出し,接続損失が極小になるよう光ファイバーを調心する。接続前には光ファイバーの種類を判別し,種類に応じた最適な放電条件を用いて接続する。放電強度は画像処理によって常にモニタリングされ,リアルタイムに校正される。同社では顧客の施工工事を早く確実に達成する1台となるとしている。