シャープは,NTTドコモおよび東海旅客鉄道(JR東海)と連携し,5Gにより,高速走行中の新幹線へ高精細8K映像コンテンツを伝送する実証試験に成功した(ニュースリリース)。
今回の実証試験は,2019年9月1日,3日,5日に静岡県富士市(三島駅~新富士駅間)において,JR東海が運行する東海道新幹線N700S確認試験車にて実施した。
東海道新幹線沿線の3か所に実験用5G基地局(地上基地局)を設置し,時速283kmで走行する新幹線に向けて,あらかじめ収録した高精細8K映像コンテンツを周波数帯28GHzの5G無線で送信。N700S確認試験車内に設置した実験用5G移動端末を介して同社製8K対応液晶テレビ「8T-C60AW1」に伝送した。
その結果,走行中に接続する地上基地局が切り替わっても,8K映像が途切れず表示されることを確認した。
同社は今回,時速200km以上で走行する高速鉄道車内への大容量8K映像データの5Gによる伝送が実証されたことで,高精細映像を高速鉄道の乗客向けに配信するサービスなど,新たな可能性が広がるとしている。