古河電工,デジコヒ向け超小型狭線幅ITLAを開発

古河電工は,次世代の超小型狭線幅ITLA(Nano ITLA)の開発に成功した(ニュースリリース)。

光デジタルコヒーレント方式において,信号光及び局発光の光源となるキーデバイスとして,狭線幅,高出力の波長可変レーザーが用いられるが,近年,実装密度向上の要求等により,QSFP-DD,OSFP等の小型で低消費電力の光デジタルコヒーレント送受信機(トランシーバー)の開発が進められ,これに内蔵される波長可変光源レーザーも,同様に超小型サイズ,低消費電力が求められている。

この製品は,従来比約50%減の25mmx15.6mmx6.7mmサイズで,QSFP-DD,OSFP等に内蔵可能な大幅な小型化を実現した。また,狭線幅,低消費電力を達成するため,新規のレーザー技術を採用。コマンドインターフェースはOIFで標準化されている規格に対応し,光通信機器へ容易に導入可能としている。

同社は,この製品が5G時代の急激なトラフィック増大の予想に対応して世界的に開発が進む600Gb/s超の光デジタルコヒーレント伝送を支えるキーデバイスとして,次世代光ファイバー通信システムの高速・大容量化に大きく貢献するものとしている。

なお,同社ではこの製品の2020年Q1のサンプル供給を計画し,今後準備を進める。また,2019年9月22日よりアイルランド・ダブリンで開催される世界最大級の光技術関連国際会議(ECOC 2019)にて展示予定としている。

  Nano ITLA
(ターゲット仕様)
同社従来品
(FJL-series)
波長可変幅 1528~1564nm (C帯) 1528~1564nm (C帯)
光出力 17dBm 18dBm
線幅 100kHz 150kHz
波長安定性 <±1.5GHz <±1.5GHz
消費電力 3W 5W
サイズ 25(L)×15.6(W)×6.7(H)mm 37.5(L)×20(W)×7(H)mm

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