ウシオ電機は,同社が開発した真空紫外光による親水化パターニング方式アライナー「VUVアライナー(SUS740)」のエントリーモデル「VUVエクスポージャー(SUS971)」の販売を7月より開始する(ニュースリリース)。
ウェアラブルセンサーや有機TFTデバイス,バイオデバイスをはじめとした新規フレキシブルデバイスの創出においては,フォトマスクやパターンの欠陥検査,マスク洗浄,エッチングやレジスト剥離といった煩雑な工程や薬液処理負担を極力排した低環境負荷かつ低コストでの微細加工技術が求められている。
これに対し,2014年に製品化した「VUVアライナー(SUS740)」は,親水化パターニング方式により基板と非接触でリソグラフィーと同等の微細配線が実現できることが評価され,またマスクアライメント機能も搭載していることから,親水化パターニング試験のみならず積層デバイス試作までが行なえるアライナーとして販売されてきた。
その中で,より手軽に導入・活用できるモデルの開発要望が寄せられたことから,搭載機能をVUV平行光によるパターニング機能に限定することで,導入しやすい価格帯を実現したエントリーモデル(将来的にマスクアライメント機能を付加し従来モデルへのバージョンアップも可能)を開発し販売することになったという。
これにより,ウェアラブルセンサー,有機TFTデバイス,バイオデバイス等の研究開発がより広範に,かつ加速することが期待されるとしている。