住友化学と,米国のバイオ技術スタートアップ企業のザイマージェンは,新しい高機能材料の開発に向けた複数年の業務提携に合意した(ニュースリリース)。
電子機器メーカーや消費者は,洗練されたディスプレーと新たな機能を備えた,より小さくて軽いエネルギー効率に優れた安価なデバイスを求めている。しかし,これら次世代電子機器向けの材料開発には,コストや製造技術面から,従来の石油化学以外の手法も取り入れる必要がある。
今回,世界初の分子製造テクノロジーを有するザイマージェンと,高い素材開発力を有する住友化学が協力することで,価格競争力と優れた特性を備える高機能材料の開発が可能となり,エレクトロニクス分野などのさらなる発展につながるとする。
両社が開発を予定する高機能材料は,ディスプレー用の光学フィルム,傷に強いハードコート材料,フレキシブル基板向け材料,接着剤などが挙げられる。
ザイマージェンは,AIやロボットによるオートメーションラボ,最先端のゲノミクスが融合した技術基盤を有し,生物学的手法を通じた持続可能で再生可能な新規化合物を創出している。住友化学は,マーケットインのサプライチェーンの構築を通じて,主要な電機メーカーに高品質なエレクトロニクス材料を供給している。